VPNで公衆無線LANを簡単に安全化する「Hotspot Shield」

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公衆無線LANの中には、WPAが使われておらず、盗聴される危険があるネットワークも多い。「VPN」という仕組みを使い、暗号化がない/十分でないLAN内からでもセキュアにブラウザなどを使えるツールが「Hotspot Shield」。非常に簡単に使えるツールだぞ。

安全な暗号化が行われていない無線LANネットワークは危険だ。ブラウザ上で送受信したデータ、メーラーで接続したメールサーバーのパスワードや送受信したメール内容などが、その通信がHTTPSやPOP3Sなどで暗号化されていない限り、第三者に筒抜けになってしまう。「Hotspot Shield」は、危険な公衆無線LAN内で安全にブラウジングやメール受信を行うためのツール。「VPN」という仕組みを使い、自分のパソコンと無線LANルーターの間の通信をセキュアに行うのだ。ネットワーク的にはある程度高度な仕組みなのだが、利用するのは超簡単。設定が一切不要で、タスクトレイアイコンから接続/切断を行うだけなので使いやすいぞ。

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「Hotspot Shield」を作者のページからダウンロードしてインストール。途中で「ハードウェアのインストール」警告が表示されるが「続行」。

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ブラウザでページが開くが閉じて良い。タスクトレイアイコンを右クリックし「Connect」。

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ブラウザが開いて接続が行われる。「Connected」と表示されれば接続完了だ。

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あとは通常通りにウェブ巡回などを行うだけ。通常、mixiは(SSLでログインを行っても)送受信したメッセージなどが平文で無線LAN上に流れ、盗聴可能になってしまうが、「Hotspot Shield」を使えば安全だ。また、ページ上部にバナーが追加されるのだが、されないこともあったりして詳細未調査。

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ただし、全てのネットツールを利用できる訳ではない。例えば、メールならPOP3は利用できるがIMAPは利用できない。「会社/学校の無線LAN下で常用」というと支障もあるが、「たまに接続する公衆無線LAN下などで利用する」といった用途なら必要十分だろう。

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タスクトレイアイコン右クリック「Disconnect」か、「Properties」「Disconnect」で切断。接続中は、「Properties」を開いて「More」で転送量等の情報を表示させることもできる。

なお、「Hotspot Shield」を利用してPOP3でのメール受信や会員制サイトの利用などを行う場合、「Hotspot Shield」の運営者を信用する必要がある。メカニズム上、「Hotspot Shield」の運営者は、ユーザーが送受信するデータを記録することが(技術的には)可能だからだ。「Hotspot Shield」を利用しない場合は、公衆無線LANの管理者や一定範囲内の人間が、送受信されるデータを(技術的には)記録できるため、いずれかを信用するか、もしくはどちらも信用しない(公衆無線LAN内ではPOP3でのメール受信や会員制サイトの利用を行わない)かの三択となる。

2008年02月15日 11時37分
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