削除済みファイルを復元不能に完全削除する「Prevent Restore」

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削除したデータは完全には消えていない、削除済みファイルを盗まれる可能性があるので、アブないファイルは完全削除用ツールで消しておこう……というのはよく紹介される話だが、HDDの空き部分に対して同様の完全削除を行うのが「Prevent Restore」だ。

ごみ箱などを使った通常のファイル削除では、HDD内の、いわば目次のような領域に対して「当該ファイルは削除済み」という情報書き換えが行われるだけで、ファイル本体部分は削除されていない。「DataRecovery」などの復元ツールを使うことで、削除済みファイルを復元させることが可能なのだ。

と、いうことで、「ファイルを復元不能なように削除する」というテクが必要になってくる訳だが、こうした完全削除ツールは、定番の「完全削除」など、削除前のファイルに対して用いるもの(「このファイルを復元不能なように削除したい」)か、もしくはドライブ全体の完全削除フォーマットを行うものが殆ど。既に普通の方法で削除済みなファイルを、そのドライブをフォーマットすることなく復元不能にするためのものではないのだ。

……前置きが長くなったが、「Prevent Restore」は、HDDの空き領域に対して復元不能な完全削除を行うためのツール。既に普通に削除したファイルを復元不能な状態にしてくれるのだ。同種のツール「Disk FreeSpace Cleaner」とトータルで甲乙つけがたいのだが、「複数のドライブに対する処理を予約して一括実行できる」という優位性があるため紹介する。定期的なメンテナンスで利用するなら、一括実行は重要な機能だろう。

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「Prevent Restore」を作者のページからダウンロードしインストールして起動。「Next」で進んでいき、途中で処理を行うドライブにチェックを入れる。

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完全削除の方法を選択する。ランダムデータを複数回書き込むなど、高度な完全削除方法を選べない点が弱点だ。

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選択したドライブの空き部分が完全削除されていく。

執筆:tokix (tokix.net)

2008年08月28日 18時02分
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