続報:Googleマイマップの「非公開」表記が変更された

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先日お伝えしたGoogleマップ「マイマップ」の「公開/非公開」問題だが、日本語版Googleマップの表記が「一般公開」「限定公開(URLで共有)」に変更された(参考:Google Japan Blog: マイマップの公開設定をご確認ください)。英語版の「unlisted」に対する和訳を適切な物に変更した……という形の対処だ。朝日新聞読者にどこまで情報が伝わっているのかが謎だが、今後の被害拡大は一定程度に食い止められることになるだろう。

Googleマップの当該機能は、基本的にパブリックな地図(秋葉原の美味しい店マップなど)をユーザーが作成するためのものであり、「○○高校○年○組名簿」といったようなプライベートな地図を作るための物ではない。ただし名称自体が「マイマップ」で、日本語版での表記が「非公開」(英語版での表記は「unlisted」)と、その意図をユーザーに理解させる事が極めて困難だった。騒動の発端になった朝日新聞の記事も、タイトルが

グーグルマップ「公開」に注意 意図せず個人情報掲載

であり、本文には

最初のプライバシー設定が「公開」になっているため、「非公開」を選ばないと自分用の地図が公開されてしまう

という記載と、

意識しないまま個人情報を公開していると見られ、グーグル日本法人は注意を呼びかけている

という記載がある(赤文字は本記事執筆者による強調)。一方で、Google日本法人の広報担当者は記事内で

(個人情報保護の)ルールにのっとって使ってほしい

と発言している。新聞記者とGoogleの間でも、おそらく話が噛み合っていないのではないだろうか。

  • 朝日新聞:意図しない「公開」設定によって個人情報が公開されていることが問題である
  • Google:「個人情報保護のルール」、つまりプライベートな情報を扱わない範囲で利用されるべき

マイマップのデフォルト設定は現在でも「一般公開」だが、ここには

検索結果や自分のプロフィールにこの地図が表示されます。URL (アドレス) を知らなくても、検索結果などから地図にアクセスできます。

という説明が記載されており、この説明は「新しい地図を作成」をクリックした段階で表示されている。量的な問題にはなってしまうが、少なくとも、一定以上の「解決」と言えるだろう。今後は、「既に晒されていることに気付かず朝日記事(紙媒体でも上記記事は掲載されている/一部表記が異なる可能性はアリ)を読んで『非公開』に設定変更し安心している」といったユーザーが、少しずつでも減ることを祈るしかない。

執筆:tokix (tokix.net)

2008年11月05日 14時30分
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